古民家リトリート。森へ行ってきました。

今年の夏、森に行ってきました。

毎日、仕事やプライベートに忙しく余裕がない生活を送っていると、ふと思い浮かぶのは「何もせずにのんびりしたい」という気持ちではないでしょうか。

7月20日から1泊2日で「古民家リトリート」を開催いたしました。
まなびやアカデミーと五感・ダイアログCAMP/よる*森*ハイキングとのコラボイベント。

リトリート(retreat)とは、元々は避難所や隠れ家という意味。
そこから派生して、日常生活から離れて自分と向き合う時間や体験を新しい場所ですること。心身をリセットして新しい人生を再スタートするというような意味で使われています。

日常生活から離れる。

そういう意味では旅行もですが、リトリートは自己内省や自分を心身ともに見つめ直す機会であり、また、仲間とのコミュニティが形成されることで「気づき」がより深まりやすいです。

何もしないわけではないけれど、何か目標をもってするわけでもない。
「考える」ではなく「感じる」時間を過ごします。

今回の場所は、山梨の養老の森にある築100年以上の古民家。

土間があり、囲炉裏があり、縁側もある。日本昔話にでてくる感じそのままです!
古民家は、内と外と境目が曖昧な気がしました。
風、雨の匂い、せせらぎの音などが中にいても感じられる。
襖(ふすま)を全て開けると大空間ですが、襖を閉めると個室に早変わり。

リトリートの過ごし方は「五感・でこぼこ・思い思い」に。

森で過ごすことで都会にいるときよりも、気持ちよく「五感」を使って過ごします。自然を感じていると自分も自然の一部だったことを思い出したりして。

雨が降って予定を変更することになったり、用意していたものが足りなかったり、そんな過不足や想定外もありのまま受け入れ、「でこぼこ」を楽しむ。

リーダーや食事係など役割やルールは決めません。料理が好きな人は作るし、薪割りをしたい人がするし、横になって休みたい人はゴロンと寝転んで。「思い思い」に動いていると、あら不思議、有機的にちゃんと色んなことが成り立っています。

今回は、ひる森、よる森、あさ森と同じ場所に時間帯を変えて入りました。

印象的だったのは「よる森」です。ライトも点けず(非常用にヘッドライトは持ってます)、前を歩く人がかろうじて見えるぐらいの真っ暗中を歩くのです。昼間に同じ場所を通ったはずですが、見えていたものが何も見えない。恐怖とワクワクが入り混じった状態で一歩一歩踏みしめて歩きます。いつもいかに視覚に頼っているかを実感します。闇と自分の境目がなくなり一体化しているような初めての感覚を味わいました。

<参加者のみなさまのご感想(一部)>

・私はあの濃い2日間の後、水曜日くらいに突然、視界が開けたというか、何かモヤモヤが晴れた瞬間が訪れました。鈍感な私の場合、その場で何かというよりも時間差があるのかもしれません。森で五感を研ぎ澄ます、今までに無い経験は貴重でかけがえのない時間でした。

・思い返してみても、夜と朝の森での時間は、本当に貴重だったなぁと思います。真っ暗な自然の中では、視覚以外の聴覚や触覚が冴え始めること。聴覚を意識すると、通常感じない音が聞こえること。数時間、数分の違いで同じ場所でも見える景色が違うこと。
日常でも、普段と違うことや感覚・感情に意識を向けることで、感じ方や自分の行動が変わる(変えることができる)ように思いました。

・全体を通し、気づきというより、改めて「誰もが居ていいということ、私が好きな私でいたいということ」
を深く感じました。自然だけじゃなくて、一緒に居てくれた方の放置ぶりも絶妙でした。いい意味で、我がまま。食事も最高!

・朝の森の暗さが怖くないのは、夜が絶対に明けることを知っているからだという当たり前のことに気づく。この絶対的な安心感すごい!!このレベルで自分のことを信頼できると無敵。

それぞれの感じ方や気づきがあり、みんなでシェアすることでまた新しい感じ方ができるのもリトリートのすばらしいところです。

まなびやアカデミーでは、今後もリトリートを開催していきたいと思っております!

 

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